……どうも、東北きりたんです。
9月に入って、朝の空気が急に軽くなりました。
学校が終わって校門を出たら、ずん姉さまが待っていたんです。
ずん姉さま「きりたん、おつかれさま。これから梨を買いに行かない?」
きりたん「……荷物、持ってくれるならいいですけど」
ずん姉さま「もちろん。半分は持つわ」
半分、でしたか。
そういうわけで、宮城県利府町まで足をのばしてきました。
🍐 利府の梨は、思っていたより歴史が長いのです
利府町で梨づくりが始まったのは、明治17年ごろだと言われています。
つまり、およそ150年。
……私の年齢の、13倍以上です。数字にすると、なかなかの重みがあります。
町のなかを移動していると、道沿いにぽつぽつと直売所が現れます。
一軒だけではなくて、あちこちに。
梨狩りができるところもあるそうです。今回は学校のあとで時間がなかったので、買うだけにしました。
例年、収穫の時期にはお祭りも開かれるそうなので、来年は狙ってみようと思います。
📅 品種は、リレーで秋をつないでいくのです
直売所の棚を見て、まず驚いたのがこれです。
梨って、時期によって並ぶ品種が入れ替わるんです。
利府では、まず早生の 幸水 から始まって、そのあと 長十郎・豊水・二十世紀・新高・あきづき といった品種へと順番につながっていくそうです。
収穫は8月の下旬ごろから11月の上旬ごろまで続いて、最盛期は9月から10月。
つまり、いま行くと、いちばん賑やかな棚が見られるわけです。
なかでも気になったのが 長十郎 でした。
ほかの産地ではあまり作られなくなった古い品種なのに、ここでは根強いファンがいるのだそうです。
きりたん「……古いのに、残っているんですね」
ずん姉さま「新しいものが強いとは限らないのよ。好きな人がいる限り、残るの」
……こういうことを、さらっと言うんですよね、この人。
👀 失敗しない選び方を教わりました
棚の前で腕組みしていたら、直売所のかたが見かねて教えてくれました。

教わったのは、この3つです。
- お尻(軸の反対側)がふっくら、どっしりしているもの
- 持ったときに、見た目よりずっしり重いもの
- 軸がしっかりしていて、枯れきっていないもの
「重いのは、水気がたっぷり入ってる証拠だからね」
そう言われて、両手で持ち比べてみました。
……たしかに、同じくらいの大きさでも、はっきり違います。
お祭りの射的でコルク弾を選ぶときも、重さで当たりやすさが変わります。こういう「手で比べる」作業は、正直、得意です。
結局、幸水と長十郎を一箱ずつ買いました。
半分持つと言った人は、軽いほうの箱を持って先に歩いていきました。
❄️ いちばん甘いのは、皮の近くだそうです
家に帰って、まず冷蔵庫に入れました。
梨は、よく冷やしてから食べるほうが甘みを感じやすいと言われています。
食べる少し前に冷やすくらいでちょうどよくて、切ったあとは早めに食べるのがいいそうです。
そして、大事なことをひとつ。
梨は、皮に近いところがいちばん甘いです。
なので、皮は薄めにむきます。
厚くむくと、いちばんおいしい場所を捨てることになります。
……これは、けっこう衝撃的な事実だと思います。
🍡 試食係が、試食の範囲を超えました
切り分けていたら、どこからともなく現れた人がいます。
ずんだもん「きりたん!なにか甘い匂いがするのだ!」
きりたん「……まだ切ってる途中です」
ずんだもん「味見なのだ。ボクは味見係なのだ」
きりたん「一切れだけですよ」
一切れ。
そう言ったはずなんですけど。
……気づいたら、皿の上が半分になっていました。
きりたん「……味見の量ではないです」
ずんだもん「甘かったから、確認を重ねたのだ」
きりたん「確認しすぎです」
反省の色はありませんでした。
💚 ずん姉さまの、ずるい一皿
残りをどうしようかと言っていたら、ずん姉さまが台所に立ちました。
少し固めの梨を薄く切って、砂糖とレモンでことこと煮て、冷やしたコンポート。
そこに、 ずんだあんをひとさじ 添えたんです。

白と、うすい緑。
見た目からして、もう反則です。
ずん姉さま「梨のさっぱりした甘さと、ずんだのほっくりした甘さって、ぶつからないのよ」
きりたん「……理屈はわかりませんけど、おいしいです」
ずんだもん「ボクの分もあるのだ?」
ずん姉さま「さっき半分食べたでしょう」
ずんだもん「……あれは味見なのだ」
その日いちばん静かになった瞬間でした。
🌾 まとめます
今回わかったことを、書き出しておきます。
- 利府の梨づくりは明治17年ごろからで、およそ150年の歴史があるそうです
- 幸水から始まり、長十郎・豊水・二十世紀・新高・あきづきへとリレーします
- 収穫は8月下旬から11月上旬ごろまで、最盛期は9月〜10月です
- 選ぶときは「お尻がふっくら・ずっしり重い・軸がしっかり」
- 皮の近くがいちばん甘いので、皮は薄めにむきます
秋の果物は、待っていてくれません。
食べたいと思ったときが、たぶん食べどきです。
私のことはきりたんのページに、梨のコンポートを作った人のことはずん姉さまのページに載っています。
ほかのメンバーはキャラクター紹介ページからどうぞ。
では。
……次に直売所へ行くときは、味見係を連れていかないことにします。

